放射線防護

放射線防護の基本(医療被ばく)

医療被ばくの責任者は医師

医療行為として患者が受ける放射線診療にともなう被ばくは、医療被ばくとして取り扱います。医療被ばくには線量限度は規定されていません。線量については、医師が責任を担います。これは、患者本人へ線量限度を設けると診療内容に制限が生じ、患者の利益を損なう恐れがあるため、患者の医療上の利益を優先するという考えに基づいています。診断に必要な被ばく管理は診断参考レベルなどを用い、高すぎる被ばくに配慮します。また、患者の家族や研究ボランテイアなどの被ばくも、患者の利益につながる行為に含まれるとの考えから医療被ばくに含めます。ただし、患者本人ではないので、患者の家族については行政の通知(医政指発第1108)が、研究のボランテイアについては日本核医学会が「生物医学研究志願者の放射線防護に関する提言」によって適切な管理を呼びかけています。