放射線による人への影響

遺伝への放射線影響

放射線による遺伝への影響は人では確認されていない

広島と長崎の原爆被爆者の次世代影響調査では、出生時の障害や染色体と死亡(死亡に関する調査は現在も継続中)などの調査項目を検討しましたが、影響は確認されませんでした。また、地球上には、大地からの放射線が日本の平均値の2~10倍に達する地域が何カ所か確認されています。これらの地域に居住する人々にがんは増えていません。遺伝子を調べると、大人では放射線の影響と思われる変化が増えていましたが、生まれて間もない赤ちゃんの遺伝子には異常は認められませんでした。放射線の悪影響を次世代へ伝えない機序については幹細胞の研究などから徐々に明らかになっています(ICRP publ.113)。