放射線の人体に対する影響

発がんへの影響はどれくらいですか。

100ミリグレイ以上の全身被ばくでは発がんリスクが増加します。

放射線が組織幹細胞ヒットするとDNA損傷を生じ、さらに変異細胞となる場合があります。
その後もアポトーシスや免疫作用による細胞除去のプロセスを通り抜けた場合は、がんの発生に繋がります。広島・長崎の原爆被爆者疫学調査結果等から、人の放射線によるがん死のリスクは全身100ミリグレイの被ばくで0.5%増加すると報告されています。

全身被ばく100ミリグレイ以下では有為な増加は確認されていません。
検査での被ばくは不均等ですが、全身のCT撮影をするPET-CT検査では10~15ミリグレイ程度、また局所の被ばくが多くなる冠動脈CTで心臓の吸収線量は50ミリグレイ程度です。