放射線診療での
医療スタッフの安全管理

核医学検査後にエコー検査をするのは心配です。

放射線影響を生じるような被ばくはありません。

核医学検査後の患者体内には放射性物質である放射性医薬品が残存しています。
シンチグラフィ検査終了後の患者と同居する家族の被ばくが24時間で数マイクロシーベルト、FDG-PET検査の開始直前の計測で20~30マイクロシーベルト/時というデータがあります(出展:医療放射線防護の常識・非常識.インナービジョン)。
核医学検査終了から次の検査開始には1時間程度は間が空くはずですから、実際はさらに少ない数値になると思います。

多くの放射性薬品が尿路系排泄のため、骨盤部の精査でなければ、排尿後の検査とすることでも被ばくは減ります。

患者のことを考えると核医学検査後にしか他の検査を予定できない場合もあります。
どうしても心配なときは放射線診療従事者を対象とした教育に参加して勉強してください。
また、院内のリアルタイム線量計を借りて被ばく量を実測し、結果を放射線安全管理のスタッフと検討することも一案です。
病院全体で対策を考えるようにすることで、対応策が生まれると思います。