放射線診療での患者の被ばく

妊婦に放射線検査を行ってもよいですか。

病気の診断治療に必要不可欠な検査は妊婦にも行います。

妊婦が放射線検査を受ける必要がある疾患に罹患する場合も、しばしばあります。
胎児影響を心配するあまり、適切な検査時期を逃して原疾患への処置が不十分にならないように配慮が必要です。

妊婦であることを事前に放射線科へ伝えてください。胎児の被ばくを極力減らす方策を取って検査を行います。
撮影範囲を特に限定し、胎児に直接エックス線が照射されないようにしますが、もし胎児が撮影範囲に含まれてしまうような場合は事前のシミュレーションを行って、被ばく線量を推計します。

通常の骨盤部CT撮影でも胎児被ばくは胎児影響を考慮するしきい線量である100ミリグレイ以下で実施できますが、撮影方法を詳細に検討すると、胎児線量を一層低減できます。
核医学検査においても、投与量の調節や飲水を増やすなどの検査後の排泄促進により被ばく量低減が可能です。