原子力災害対応

大量被ばくした可能性がある患者を診察できますか。

潜伏期の間に適切な救急処置をし、必要に応じて患者を移送します。

患者が骨折や血管損傷等で救命措置を必要とする場合は、汚染が拡大しないようにプラスチック濾紙なでベットを覆う等の対応はしますが、除染よりもまず最優先で適切な処置を行ってください。
患者の状態が安定したのち、除染が必要な場合には、汚染が拡大しないように注意します。汚染部位の洗浄液はパッドに染みこませるなどして、放射性廃棄物として扱います。

大量被ばくをした場合は、残念ながら無菌室で管理し被ばく医療を行わなければ、救命は困難でしょう。
ただし、大量被ばくをしていても発症には潜伏期があります。最短で2-3日の猶予はありますから、必要な救急処置を行いつつ、原子力災害拠点病院との連携を図り患者を安全に移送してください。