放射線診療での患者の被ばく

放射線診療による非がん影響は何ですか。

皮膚障害、心筋障害に配慮してください。

放射線治療による影響は副作用として成書にも詳細な記載があります。
その他に抑えておくべき非がん影響としてはIVRによる患者の皮膚障害と(Q:放射線の皮膚障害は防止できますか参照)、放射線性心疾患があります。
心筋の微細な循環障害と大血管のアテローム性動脈硬化の進行があります。
障害発生の最低線量は500ミリグレイ程度であること、被ばく後20年程で発症することが、最近の研究で明らかになりました(ICRP publ.120 心臓病学における放射線防護)。

CTの冠動脈撮影が始まった当初は高線量が必要でした。
小児期の心疾患等で20年前くらいに冠動脈CT検査を始めたのはちょうど20年前くらいです。
この当時検査を受けた患者が心筋障害の疑いがあり、原因が特定できない場合には、放射線検査が影響を与えた可能性も否定できません。

現在の冠動脈撮影時の心臓の吸収線量は50ミリグレイ程度の施設がほとんどで、一度の検査では影響を心配する必要はありませんが、頻回に検査が必要な時は、検査回数を必要最小限にするなどの主治医の配慮が求められます。