放射線診療での患者の被ばく

医療事故による放射線被ばく事例はありますか。

放射線治療、核医学、CT検査での被ばく事故事例が有名です。ほとんどがノンテクニカルエラーです。

放射線治療の過剰照射、過小照射は2000年前半に多発しました。
2001年~2004年までで、日本国内の7施設、延べ患者数481名の事故が明らかになっています。
6施設は入力間違いミスなどの単純的なミス、1施設は診療放射線技師と放射線治療医のコミュニケーションエラーが原因です。

核医学の事故は2011年に発見された乳幼児への核医学検査薬大量投与事例が有名です。
核医学検査でありながら、検査目的臓器の線量が最大4グレイに達しました。
幸い障害は発生していませんが、原因は診療放射線技師の勉強不足と施設内のコミュニケーション不足です。

CT検査の事故で覚えておくべきものは、perfusion検査時の脱毛事例です。
最近のCT装置は出力が大きくなり、操作ミスにより大線量を患者に照射してしまう危険性があります。